「このまま、どうなるんだろう…」
家にこもったままの子どもや家族を見て、そんな不安が頭をよぎる日々。
- もう何年も部屋に閉じこもり
- 声をかけても返事すらない。
どこに相談すればいいのかもわからず、
ネット検索だけが頼りになっている。
あなたも、そんな状況の中でずっと踏ん張ってきたのではないでしょうか？
この記事では、
引きこもりが多いとされる都道府県の最新ランキングから、
その背景にある
- 「地域性」
- 「家庭の空気」、
- 「ココロの感じ方の違い」
までをわかりやすく解説します。
✅ この記事を読むと、こんなことがわかります
この記事を読むとわかること
- 引きこもりが多い地域の傾向と統計（2025年版）
- 都市部と地方、それぞれの引きこもりの特徴
- 成人（20〜50代）引きこもりの増加理由と背景
- 親子関係やHSP気質が引きこもりに与える影響
- 家庭全体の“空気”を整えるためにできること
家族の誰かが引きこもっているとき、
それは「誰かひとりの問題」ではありません。
家の中にある「見えない不安」や「言葉にできない疲れ」が、
かたちを変えて表れているのです。
そんなとき必要なのは、
正論や努力ではなく、「安心の土台」を整えること。
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監修者
株式会社Osaka-Child所属 精神科医
- 名前: 川村恵子
- 出身地: 福岡県
- 最終学歴: 京都大学医学部 精神神経学専攻
- 専門分野: 精神病理学、ストレス管理、認知療法
- 職歴: 京都大学医学部附属病院精神科勤務（10年）、独立後、大阪で精神科クリニックを開設
専門分野について一言: 「心の健康は全身の健康へとつながります。一人ひとりの心の声を大切にしたいと思っています。」
監修者
株式会社Osaka-Child所属 臨床心理専攻大学教授
- 名前: 森本哲夫
- 出身地: 奈良県
- 最終学歴: 米国ハーバード大学心理学部 博士課程修了
- 専門分野: 臨床心理学、発達心理学
- 職歴: ハーバード大学研究員（5年）、大阪大学人間科学部教授
専門分野について一言: 「心の成長とは、自己理解の旅でもあります。その旅のお手伝いができれば幸いです。」
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都道府県別にみる「ひきこもり」の推計人数｜地域別実態から見える現状
「このまま、ずっと引きこもりが続くのでは…」と感じている方へ。
この3週間が、“支える家族の心”を整え直すための時間になります。
ひきこもりの問題は全国的な広がりを見せており、
内閣府の調査（2023年3月発表）によれば、
- 15〜39歳の2.05％
- 40〜64歳の2.02％
がひきこもり状態にあるとされ、
全国推計では約146万人にも上ると報告されています。
この問題をより具体的に理解するため、
各都道府県が公表しているデータを集め、
地域別に「ひきこもり人数の推計」を表にまとめました。
以下の表では、主要都市を中心に、調査年や対象年齢、情報の出典まで明記しています。
都道府県別のひきこもり人数（推計・公表データより）
| 都道府県 | 推計人数 | 調査対象年齢 | 情報源・備考 |
| 東京都 | 約79,000人 | 不明（青少年中心） | 東京都ひきこもり実態調査（2018年） |
| 大阪府 | 約89,000人 | 15～64歳 | 大阪府こころの健康センター（2019年） |
| 北海道 | 約36,000人 | 15～64歳 | 北海道保健福祉部（令和4年度） |
| 神奈川県 | 約87,000人 | 全年齢 | 神奈川県青少年課（2022年） |
| 埼玉県 | 約90,000人 | 15～64歳 | 令和4年度 実態調査（県福祉部） |
| 千葉県 | 約700,000人（※） | 不明（広義） | 千葉県独自調査：社会的孤立も含む |
| 福岡県 | 約40,000人以上 | 不明 | 福岡県 対策報告書（2021年） |
| 兵庫県 | 約51,000人 | 全年齢／人口比0.9% | 県調査（実支援人数：1,471人） |
| 広島県 | 約16,000人 | 主に若年層 | 広島県「若者の実態調査」（2022年） |
| 鹿児島県 | 約11,000人 | 15～64歳 | 鹿児島県 ひきこもり等実態調査（令和3年度） |
※千葉県の「約70万人」は、狭義のひきこもりだけでなく、在宅型の社会的孤立全般を含むため、他県の数値とは直接比較しにくい点に留意。
補足：数字が意味するもの
この表から見えてくるのは、
ひきこもりという状態が、
東京や大阪といった大都市だけでなく、
地方都市や中核県においても深刻な社会問題となっている現実です。
特に支援を受けている人がごく一部にとどまっている県もあり、
実態とのギャップが浮き彫りになっています。
なぜ都市部に「ひきこもり」が多いの？
東京や大阪などの都市部では、
ひきこもりの人数が多い傾向があります。
それには、いくつかの理由があるんです。
- 人がたくさん住んでいるから、ひきこもる人の「数」も多くなる
- ご近所づきあいが少なくて、孤独を感じやすい
- 学校や職場での競争が激しく、疲れやすい
- サポートの制度はあるけど、「自分が使っていいのかな…」と遠慮してしまう
こんなふうに、都市には都市ならではの「しんどさ」があります。
でも実は、地方にも別の形の悩みがあります。
たとえば──
- 相談できる場所が近くになくて、ひとりで抱え込んでしまう
- 「あの人最近あまり見かけないね」と言われるのが気になって、外に出づらくなる
どこに住んでいても、
- 「助けてって言いづらい」
- 「誰にもわかってもらえない」
って感じている人がたくさんいるのが、今の現実です。
都道府県別の数値比較と全国平均
全国的に見ると、引きこもりの総数は、
全国で約146万人（10代～50代までの幅広い年齢層）と推計されています。
とも言われています。
この中には、
「一切外出しない」人だけでなく、
- 「コンビニに行くのがやっと」
- 「就労を避けて家にこもっている」
ような、
「見えにくい引きこもり」
も多く含まれています。
また、
一人暮らしをしていても実質的に引きこもっている人
も含まれるため、
数字に表れないケースも多いのが現状です。
とはいえ、こうした統計を見ると、
- 「都市部は孤立しやすい」
- 「地方は支援の届きにくさが影響している」
という地域特有の事情が見えてきます。
なぜ地域によって引きこもりが多いのか？
「なんでこの地域だけ、こんなに多いの？」
統計を見て、そう感じた方も多いかもしれません。
引きこもりの人数には、
地域ごとの「空気」や「社会の仕組み」が深く関係している
と言われています。
ここでは、都市部と地方、それぞれが抱える特徴的な背景を見ていきましょう。
都市部の孤立／地方の支援不足
都市部では、たくさんの人がいるはずなのに、
つながりは薄く、孤立しやすい
のが現実です。
家族が忙しくてすれ違いが多く、
学校や職場でも「自分なんて必要ない」と感じることが増えれば、
引きこもりは加速してしまいます。
また、住まいや地域の変化が多いため、
ご近所づきあいもほぼゼロ。
子どもが部屋に閉じこもっていても、外からはまったく見えません。
一方、地方では人の目がある分、
家族が「隠そう」としやすくなる傾向
もあります。
- 「恥ずかしい」
- 「うちの子だけは」
――そんな思いから、誰にも相談できず、問題が長期化しやすいのです。
さらに、支援機関や専門相談窓口が遠くにしかなく、
「気軽に頼れる場所がない」というのも地方特有の悩みです。
雇用・教育・家庭文化の影響
引きこもりの背景には、
- 「育ってきた文化」
- 「地域の価値観」
も大きく影響しています。
たとえば、
都市部では競争や成果主義が強く、
「できる・できない」で人を判断されやすい。
- 「人と比べられることがつらい」
- 「失敗を恐れて動けない」
若者が、ココロを閉ざしてしまうケースが多くあります。
反対に、
地方では「みんなと同じが正しい」という空気が強く残っています。
少しでも違う行動をすると、
「あの子はちょっと変わってる」と見られやすい。
そんな中で生きづらさを感じてしまう子どもたちは、
「自分を守るため」に引きこもるという選択
をとっているのです。
家庭内でも、
- 「父親が厳しかった」
- 「母親がいつも不安そうだった」
といった影響はとてもおおくかかわります。
地域の教育環境や家族の価値観が、
引きこもりの引き金になることもあるのです。
成人の引きこもりに多い年齢層と背景
- 「不登校の頃から続いているけど、もう20代後半…」
- 「子どもが高校を卒業して、そのまま部屋に閉じこもって何年も経つ…」
そんなふうに、
「もう大人」なのに家から出られない状況に、戸惑いや不安を感じていませんか？
引きこもりは、
決して「思春期だけの問題」ではありません。
実際、いま増えているのは
20〜50代の成人層の引きこもり
です。
背景には、
- 長年積み重なったココロの傷
- 就職
- 人間関係
でのつまずきがあります。
20〜50代の男女に多い理由
引きこもりが長期化しやすいのは、
「社会と接点を持つきっかけが失われたまま時間が過ぎていく」
からです。
学校に行けなかった → 高校を卒業しても進学も就職もしなかった → 年齢だけが上がっていった…
というように、
「何もしない時間」が続けば続くほど、
社会に出るハードルは高くなります。
さらに、最近は
女性の引きこもりも増加傾向
にあります。
- 家事手伝い
- 家族の介護など、
表向きは「手伝っている」ように見えても、
実質的には社会から切り離された状態で過ごしているケースが多いのです。
若年期の不登校やトラウマの延長
成人の引きこもりの背景には、
10代のころの「未解決のココロの痛み」
が関係していることがほとんどです。
- 学校でのいじめや疎外感
- 両親の離婚や家庭の不和
- 常に「もっと頑張れ」と言われ続けた環境
- 自分の気持ちを言葉にする機会がなかった子ども時代
こうした体験がココロの奥に残っていると、
大人になっても
- 「動けない」
- 「社会が怖い」
と感じてしまうのです。
そしてその姿を見ている母親は、
- 「もっと早く気づいていれば…」
- 「私の育て方が悪かったのでは…」
と、つい自分を責めてしまいがち。
でも、
引きこもりは誰かひとりのせいで起こるものではありません。
本人にも家族にも
「責任ではない痛み」が積み重なった結果なのです。
親子関係やHSP気質が影響しているケースも
- 「ちゃんと愛情を注いできたつもりなのに…」
- 「普通に育ててきたのに、なぜ…？」
そう思ってしまうお母さんは、とてもおおくいます。
でも実は、
- 「目に見えない繊細さ」
- 「ココロの土台の不安」
が、引きこもりの背景にあることも多いのです。
それは、
育て方が悪かったとか親のせいという単純な話ではありません。
もっと深い「感じ方の違い」や
「親子のココロの距離感」が関係している場合があります。
「普通に育てたのに」が通じない現代の背景
昔と比べて、今の子どもたちは
「空気を読む力」が過剰に発達している
とも言われます。
本当は助けてほしいのに、
- 「迷惑をかけたくない」
- 「言っても伝わらない」
と感じて、何も言えなくなる。
そのまま、自分の気持ちを閉じ込めていってしまうのです。
特に、
母親の不安や緊張を敏感に感じ取っていた子どもは、
- 「自分がちゃんとしないと」
- 「心配をかけないように」
と、小さな頃からがんばりすぎてしまうことがあります。
その結果、
大人になって限界を迎え、
「もう何もしたくない」とココロが止まってしまうことも──。
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家庭内コミュニケーションと感覚過敏
引きこもりの中には、
HSP（Highly Sensitive Person：とても繊細な気質）
を持っている人が多く見られます。
- 音や光
- 人の表情
- 言葉のトーン──
そういった細かい刺激に強く反応し、
外に出るだけで消耗してしまうこともあるのです。
また、
- 「家族の会話が怖い」
- 「怒られるかもしれないといつもビクビクしている」など、
家庭内のコミュニケーションが緊張感を生んでいるケース
も少なくありません。
でも、
これは誰かが悪いわけではなくて、
「ココロの安全基地」が足りなかっただけ
なのです。
それをもう一度、親子でゆっくり整えていくことはできます。
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そんな感覚を抱えながら、
誰にも言えず、ひとりで耐えてきたお母さん
は多いのですよね。
でも、
引きこもりは「その子だけの問題」ではなく、
家族全体の疲れや歪みが表に出たサイン
でもあります。
まずは、
お母さん自身が「安心」を取り戻すことが、家族の回復の第一歩になるのです。
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引きこもりの対応に正解はありません。
でも、ひとつだけ言えるのは、「ひとりで抱える必要はない」ということです。
「問題」ではなく「メッセージ」として見る
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「今のやり方では苦しい」というココロの声とかんがえてください。
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まずは家の中に「安心」を増やすことが大切です。
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